中国・西安視察旅行編 |
その2 そしてりんご園へ |
今や農産物も国際化の時代、どこのスーパーマーケットへ出向いても、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、中国を始め世界各国から日本へも輸入されています。りんごも例外ではなく、オセアニアやアメリカから輸入されています。(中国からは、まだ、輸入はされてはいません)。こんな国際競争の時代、海外の栽培のようすを視察するのも大切なこと。興味津々、いざ、りんご園へ。 |
今回、私達が視察へ訪問した先は、西安から北西へ約60km先、同じ陝西(せいせん)省内の礼泉と言うところです。中国のりんごの主要産地は山東省、河北省、北京市周辺など。礼泉は約10年前に、小麦からの転作に始まる比較的新しい産地。 |
◇視察です。・・・ | ||
早速、りんご畑へ | 西安から礼泉まで、広大な関中平原の中をバスで移動します。現地技師の案内で、早速、りんご園へ。 | |
着系ふじです。 管理が行き届き(失礼ながら予想以上に)見事でした。栽培様式は日本以上の超集約的栽培で、園内は隙間なく密植され、立ち上がって歩くことが出来ないほど。一本一本、年一回の環状剥皮を行っており、樹勢は極めて落ち着いていて、良好な着果量でした。(業務連絡、台木はM26を中間台で使用)。近年、量から質への需要の変化に伴い、間伐を行う園が出はじめているらしい。 |
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着色目的のため、袋をかけてるりんごもありました。(業務連絡、果実袋は中国産で、留め金はホッチキスを使用)価格は有袋の方が高いとか。収穫は日本のように完熟してから収穫するのではなくて、話の様子では、かなりの早もぎで、貯蔵性を重視しているみたいです。(業務連絡、摘果はつぼみのうちに一蕾摘花をしているらしいです。また、栽培上の問題点は葉ダニと腐乱病だとか。また、台風の影響を受けない為、トレリス、支柱などは不要とのこと) |
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機械化は、まだ、遅れており、唯一、見かけた機械がこの多目的作業車でした。農薬の散布作業を行っていました。座席の下のディーゼルエンジンを移動と動憤が共用出来るようになってました。薬剤の散布は乾燥した気候のため、日本と比較して少ない回数で済ませているようです。また、除草は草刈きによる手作業で行ってました。 この機械が約5000元(65000円)だそうです。 |
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暮らし | 西安市内からは、たった60km位しか離れていないのに住民の暮らしは大違い。広大な畑の中に、所々、住宅が点在しています。道路は未舗装で、石のない乾いた大地からは車が通るたびにモウモウとほこりが立ちのぼっていました。 | |
どの家も煉瓦造りで、木材は部分的に使用されているだけでした。電気は整備され、伺った農家にはテレビや洗濯機がありました。但し、水道はありませんでした。市内に比べ、まだまだ住宅環境の整備は遅れているようです。しかし、訪れた地域に限っては貧しさは全然感じられず、のどかな生活という表現が当てはまるのかな。 |
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みんなでお邪魔した農家の玄関。何軒かの棟続きで、柱と柱の間が一軒分と間口は狭いのですが、奥行きはかなりあり、中庭を隔てた別棟の部屋があります(家族は4人)。燃料用のりんごの枝が山積みになっていました。このお宅で昼食をごちそうになり、大変、貴重な経験ができました。(食事の様子は後日UPします) |
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ここ、礼泉のりんごは、中国での食料事情がよくなり、充分供給されるようになったことで、10年ほど前に小麦から転作されたそうです。近年は中国各地でりんごの生産量も増え、量より質の時代に変わり初めているとのこと。充分に手入れされた良質のりんごが高く売れるとか。この地で生産されたりんごは、北京、上海など大都市へ出荷されるそうです。中国と聞くと日本人の抱くイメージとして、生活や産業が遅れていると考えがちですが、近年の中国の発展には目を見張るものがあります。自由市場により、個人でも利益が上がることによる“自我の目覚め効果”が大きく寄与していることを感じました。これからも加速が続くのでは・・・。 |
はい、今回のメンバー11名が揃って記念撮影。123・・・・10 オーイ一人足りないぞー。 恥ずかしながらHP管理人、初公開です。向かって一番右、白のTシャツが私です。 |